大小さまざまなアート作品をギャラリー感覚で飾れるよう、『広い空間と壁』をコンセプトにした住まい。
その想いは、玄関ドアを開けてすぐの高さ約5mの吹抜スペースに端的に表われている。
シューズボックスの上方を見上げると、幅約2・5m、高さ約3・5mの壁面いっぱいにパネル貼りの大きな写真。
北海道の写真文化発信基地として、多くの写真ファンが訪れる「富士フイルムフォトサロン札幌」がおすすめしてくれた、道内で指折りの写真家・岡本和行氏の作品だ。
昼は吹き抜けの窓から降り注ぐ陽光で、夜は可動式のスポットライトで、それぞれ異なった表情が楽しめる。
窓の位置を緻密に計算し、外光を十分に取り入れられながらも、アート作品がたくさん飾れるように壁面のスペースを広くとったこの家。
1階は天井が約2・6mと高く開放感たっぷりで、少し背の高い観葉植物なども置けるように設計されている。リビングと玄関の目隠しとなる塗り壁はカウンター付き。
塗り壁が曲線を描きながらカウンターの対角線を結んでいるため、リビング側はパソコンを置くスペースに、玄関側は花瓶や写真を飾るスペースにと、両サイドの空間を有効的に使えるように工夫している。
リビング・ダイニング・キッチンは、仕切りを設けず、天井でひとつなぎになった広々とした空間に。
キッチンは動きやすいアイランドスタイルで、家族とおしゃべりしながら料理が作れる仕様である。
奥の食器棚の上に好みのアート作品を飾れば、心もはずみ、家事が楽しくこなせるはず。
階段の横には構造上重要な柱が立っているが、ベージュの塗り壁で包みこむことによって圧迫感をなくし、上質で柔らかな印象がにじみ出るように造りあげた。
2階に上がってすぐのフリースペースは、写真や絵を展示するためのギャラリーに最適で、シリーズ作品を一堂に集めて観賞するなど楽しみ方はいろいろ。
壁の端から端までカウンターが備えられた窓辺では、ご夫婦でお茶を飲みながらアートについて語り合う、そんな光景が目に浮かぶ。
もちろん、友人を招いてのホームパーティーや就寝前に家族でくつろぐ場所にもぴったり。暮らしの中にアートがとけ込んだ毎日は、華やぎと楽しさに満ちている。










