「家の顔」とも言われる玄関。来客が最初に目にする場所だからこそ、いつでもおしゃれで素敵な空間にしておきたいですよね。
しかし、いざ玄関のインテリアを考え始めると、「何から手をつければいいの?」「限られたスペースでどう飾ればお洒落に見えるの?」と悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんなお悩みを解決するために、初心者でも簡単に真似できる、おしゃれな玄関を作るための具体的なテクニックやインテリア実例をたっぷりとご紹介します。
テイスト別のコーディネートから、靴箱の上や壁面といった場所ごとの飾り方、おすすめのアイテムまで網羅的に解説。この記事を読めば、きっとあなたの家の玄関を、もっと好きになれるヒントが見つかるはずです。
この記事の目次
テイスト別・おしゃれな玄関インテリア実例集
まずは、目指したい理想の玄関をイメージするために、人気のテイスト別におしゃれな玄関インテリアの実例を見ていきましょう。
シンプルモダンな玄関インテリア

無駄を削ぎ落とした洗練された空間が魅力のシンプルモダンは、都会的でかっこいい玄関を目指す方におすすめです。
白、黒、グレーといったモノトーンを基調に、直線的なデザインの家具や小物を配置するのが基本。素材は、ガラスやスチール、コンクリートなど無機質なものを取り入れると、よりスタイリッシュな印象になります。生活感を徹底的に隠すため、収納は扉付きのものを選ぶのがポイントです。
ナチュラルテイストの玄関インテリア

木のぬくもりや自然素材の優しさを活かしたナチュラルテイストは、温かみのある居心地の良い玄関を作りたい方にぴったりです。
明るい木目調の床や家具をベースに、白やベージュ、アースカラーでまとめます。観葉植物やドライフラワーを飾ったり、コットンやリネン素材のファブリックを取り入れたりすると、より自然で優しい雰囲気に。カゴやバスケットを使った「見せる収納」も、ナチュラルテイストと相性抜群です。
北欧風の玄関インテリア

シンプルで機能的ながら、どこか温かみと遊び心を感じさせるのが北欧風インテリアです。
白や明るいグレーを基調とした空間に、木製の家具や小物を合わせるのが基本スタイル。アクセントとして、マリメッコに代表されるような大胆な柄のファブリックパネルや、デザイン性の高いペンダントライトを取り入れるとおしゃれ度がアップします。機能的でおしゃれな壁掛けフックなども、北欧風の玄関によく似合います。
和モダンな玄関インテリア

日本の伝統的な「和」の要素と、現代的な「モダン」のデザインを融合させた和モダンは、落ち着きと品格のある玄関を演出します。
格子戸や珪藻土の壁、畳スペースといった和の要素を取り入れつつ、間接照明やシンプルなデザインの家具でモダンな雰囲気をプラス。色数は抑えめにし、竹や和紙、陶器といった素材感のある小物を厳選して飾ることで、静かで美しい空間が生まれます。
一戸建ての広々とした玄関ホール実例

一戸建てならではの広い玄関ホールは、フォーカルポイント(視線が集まる場所)を作りやすいのが魅力です。
例えば、正面の壁に大きなアートを飾ったり、デザイン性の高いベンチを置いたりするだけで、空間全体が引き締まります。吹き抜けがある場合は、天井から吊るすタイプのペンダントライトも効果的。土間スペースを広く取って、趣味の自転車をディスプレイしたり、季節の飾り付けを楽しむのも素敵です。
玄関をおしゃれに見せる4つの基本テクニック
「センスに自信がない…」という方でも大丈夫。これからご紹介する4つの基本テクニックを押さえるだけで、誰でも簡単におしゃれな玄関を作ることができます。
テクニック1:全体の配色は3色で統一
インテリアをおしゃれに見せる最も簡単なコツは、空間全体で使う色を3色に絞ることです。色の配分は、以下の比率を意識するとバランスが良くなります。
- ベースカラー(70%)
壁や床、天井など、空間の最も広い面積を占める色。白やベージュ、明るいグレーなどがおすすめです。 - メインカラー(25%)
家具やラグ、ドアなど、インテリアの主役となる色。好きな色や実現したいテイストに合わせて選びましょう。 - アクセントカラー(5%)
クッションやアート、小物など、空間にメリハリをつけるための差し色。メインカラーの反対色などを選ぶと効果的です。
テクニック2:視線を集めるフォーカルポイント作り
フォーカルポイントとは、ドアを開けた瞬間に自然と視線が引きつけられる場所のことです。
玄関にフォーカルポイントを作ることで、空間に奥行きが生まれ、一気におしゃれな印象になります。例えば、正面の壁に飾られた一枚の絵や、靴箱の上に置かれた素敵なオブジェ、デザイン性の高い照明などがその役割を果たします。どこに視線を集めたいかを意識して、一番見てほしいアイテムを配置してみましょう。
テクニック3:照明で奥行きと立体感を演出
玄関の照明は、空間全体を明るくするシーリングライトだけだと思っていませんか? 間接照明やスポットライトをプラスすることで、玄関はもっとドラマチックな空間に変わります。
例えば、靴箱の下にテープライトを仕込んで足元を照らしたり、壁に飾ったアートをスポットライトで照らしたりするだけで、光と影のコントラストが生まれ、奥行きと立体感が生まれます。温かみのある電球色の光を選ぶと、リラックスできるおもてなしの空間になります。
テクニック4:生活感のあるものは隠す
どんなにおしゃれな小物を飾っても、生活感のあるものが散らかっていては台無しです。
傘や靴、子どもの外遊びグッズ、郵便物などは、できるだけ見えない場所に収納しましょう。収納スペースが足りない場合は、デザイン性の高い収納ボックスを活用したり、扉付きの収納家具を導入したりするのがおすすめです。「隠す収納」を徹底することが、おしゃれな玄関への近道です。
場所別・玄関のおしゃれな飾り方アイデア
玄関の限られたスペースを有効活用して、おしゃれな空間に変えるための具体的なアイデアを場所別にご紹介します。
靴箱の上・下駄箱のディスプレイ方法
靴箱の上は、最も手軽に始められる絶好のディスプレイスペースです。ここをおしゃれに飾るだけで、玄関の印象は大きく変わります。
- 季節の小物を飾る
クリスマスリースやハロウィンのカボチャ、春の花など、季節感のあるアイテムを飾ると、訪れる人の目を楽しませてくれます。 - 高さの違うものを組み合わせる
フォトフレーム、フラワーベース、キャンドルなど、高さの異なるアイテムを3つほど組み合わせると、リズムが生まれてバランスよく見えます。 - トレイを活用する
鍵や印鑑など、細々したものはスタイリッシュなトレイの上にまとめると、すっきりと洗練された印象になります。
壁面を活用したアートや鏡の飾り方
殺風景になりがちな壁面は、アートや鏡を飾るのに最適な場所です。
お気に入りのポスターや家族の写真をフレームに入れて飾れば、オリジナリティあふれるギャラリースペースに。また、鏡を飾るのもおすすめです。空間に奥行きが生まれて玄関が広く見える効果があるほか、お出かけ前の身だしなみチェックにも役立ちます。
ニッチ・飾り棚のおしゃれな小物レイアウト
ニッチとは、壁の一部をへこませて作る飾り棚のことです。
奥行きが浅いため、小さなオブジェや一輪挿し、アロマディフューザーなどを飾るのにぴったり。背景の壁紙をアクセントクロスに変えたり、間接照明を仕込んだりすると、より特別感のあるスペースになります。飾るものは厳選し、余白を活かすのがおしゃれに見せるコツです。
玄関土間・たたきのインテリアコーディネート
靴を脱ぎ履きする玄関土間(たたき)も、工夫次第でおしゃれなインテリア空間になります。
例えば、デザイン性の高い玄関マットを敷くだけで、空間のアクセントになります。広さに余裕があれば、スツールやベンチを置くと、靴の脱ぎ履きが楽になるだけでなく、荷物の一時置き場としても活躍します。耐陰性のある観葉植物を置くのもおすすめです。
玄関インテリアにおすすめのおしゃれアイテム7選
ここでは、玄関をおしゃれに演出してくれる、おすすめのインテリアアイテムを7つ厳選してご紹介します。
観葉植物・フェイクグリーン
生命力あふれるグリーンは、どんなテイストの玄関にもマッチし、空間を生き生きと見せてくれます。日当たりの悪い玄関には、日陰に強いポトスやアイビー、手入れが不要なフェイクグリーンがおすすめです。
空間を広く見せる鏡・ミラー
鏡は、光を反射して空間を明るく、広く見せてくれる魔法のアイテムです。デザイン性の高いフレームの鏡を選べば、それ自体がアートのように壁を彩ってくれます。風水では、玄関を入って左側に鏡を置くと金運アップ、右側に置くと仕事運アップに繋がるとも言われています。
壁を彩るアート・ポスター・絵
お気に入りのアートやポスターは、玄関の印象を決定づけるフォーカルポイントになります。選ぶ絵によって、空間のテイストをモダンにも、ナチュラルにも、ポップにも変えることができます。まずはポストカードサイズの小さなものから飾ってみるのも良いでしょう。
雰囲気を作る間接照明・ペンダントライト
柔らかな光を放つ間接照明や、デザイン性の高いペンダントライトは、玄関を温かく、おしゃれな雰囲気にしてくれます。人感センサー付きのライトを選べば、帰宅時に自動で明かりが灯り、実用性も兼ね備えられます。
印象を格上げするおしゃれな置物・雑貨
お気に入りの置物や雑貨は、あなたの個性を表現するのに最適なアイテムです。旅行先で見つけた思い出の品や、好きな動物のオブジェ、季節を感じさせる小物などを飾ってみましょう。ただし、飾りすぎは禁物。厳選した数点を、余白を意識して配置するのがポイントです。
香りでおもてなしするフレグランス
玄関は、視覚だけでなく嗅覚でもおもてなしを演出できる場所です。リードディフューザーやアロマスプレー、ポプリなどでお気に入りの香りを漂わせれば、ドアを開けた瞬間に心地よい気分になれます。香りは家の第一印象を左右する重要な要素です。
足元を飾る玄関マット・ラグ
玄関マットは、靴の汚れを室内に持ち込まないという実用的な役割だけでなく、インテリアのアクセントとしても重要です。空間のテイストに合わせたデザインや色を選ぶことで、玄関全体に統一感が生まれます。季節ごとに素材やデザインを変えて楽しむのもおすすめです。
おしゃれと実用性を両立する玄関収納のコツ
おしゃれな玄関をキープするには、収納が欠かせません。ここでは、見た目の美しさと使いやすさを両立する収納のコツをご紹介します。
カゴやボックスを活用した「見せる収納」
スリッパや子どもの外遊びグッズなど、頻繁に使うものは、おしゃれなカゴやボックスに入れて「見せる収納」にするのがおすすめです。素材や色を揃えるだけで、雑多なものでもすっきりと統一感のある印象になります。
扉付き家具ですっきりさせる「隠す収納」
靴や傘、掃除道具など、生活感が出やすいものは扉付きの家具に「隠す収納」を徹底しましょう。玄関に備え付けの収納がない場合は、スリムなキャビネットやベンチ収納などを追加するのも一つの手です。壁の色と合わせると圧迫感がなく、空間に馴染みます。
壁掛けフックや有孔ボードの活用術
壁面を有効活用できる壁掛けフックや有孔ボードは、狭い玄関の強い味方です。コートや帽子、バッグなどを掛けておけるだけでなく、ディスプレイの一部としても楽しめます。デザイン性の高いフックを選んだり、有孔ボードに棚やグリーンを飾ったりと、アイデア次第で使い方が広がります。
玄関の悩み別・おしゃれに見せる解決策Q&A
最後に、玄関に関するよくあるお悩みをQ&A形式で解決します。
Q. 狭い玄関を広く見せるには?
A. 色と光、そして鏡をうまく使うのがポイントです。
壁や床、家具の色を白や明るいベージュなどの膨張色で統一すると、空間が広く感じられます。また、大きな鏡を設置して奥行きを出すのも非常に効果的です。収納は壁面収納を活用し、床に物を置かないように心がけましょう。
Q. 暗い玄関を明るくするには?
A. 照明計画と色の選び方が重要です。
まず、壁紙や床材を明るい色にするだけで、光が反射して空間全体が明るくなります。それに加えて、間接照明やスポットライトを追加し、光の溜まる場所を作りましょう。鏡を設置して光を拡散させるのも有効なテクニックです。
Q. 賃貸でもできるインテリアの工夫は?
A. 原状回復できるアイテムを使いましょう。
賃貸で壁に穴を開けられない場合は、貼って剥がせる壁紙(リメイクシート)やウォールステッカーがおすすめです。また、突っ張り棒式のラックや棚を使えば、壁を傷つけずに収納やディスプレイスペースを増やすことができます。置くだけで様になるフロアライトや、おしゃれな玄関マットを取り入れるだけでも印象は大きく変わります。
まとめ
今回は、おしゃれな玄関を作るためのインテリア術を、実例や具体的なテクニックを交えてご紹介しました。
最後に、この記事のポイントを振り返ってみましょう。
- 理想のテイストを見つける(シンプルモダン、ナチュラル、北欧など)
- おしゃれに見せる4つの基本テクニックを実践する(配色、フォーカルポイント、照明、隠す収納)
- 場所別の飾り方アイデアを取り入れる(靴箱の上、壁面、ニッチなど)
- 効果的なインテリアアイテムを活用する(グリーン、鏡、アート、照明など)
- 収納を工夫して生活感をなくす
玄関は、毎日「いってきます」と「ただいま」を言う大切な場所。そして、大切なゲストを最初にお迎えする「家の顔」です。
まずは靴箱の上に好きな小物を飾ってみるなど、小さなことからで構いません。この記事を参考に、あなたらしい素敵な玄関インテリアを楽しんでみてください。