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平米と坪の違いとは?換算計算と畳数・広さの早見表で1分解説

平米と坪の違いとは?換算計算と畳数・広さの早見表で1分解説

「この物件は70平米か…」「土地が50坪って、どのくらいの広さなんだろう?」
マイホームの購入や賃貸物件を探していると、必ず目にする「平米(㎡)」と「」という単位。でも、それぞれの広さが直感的に分かりにくく、物件の比較に困っていませんか?

この記事では、不動産情報を見始めたばかりの方に向けて、平米と坪の違いや換算方法をどこよりも分かりやすく解説します。
この記事を読めば、平米と坪の単位を自由自在に変換できるようになり、物件資料に書かれた数字だけで、実際の広さを正確にイメージできるようになります。

結論:1坪は何平米?1平米は何坪?

まずは、多くの方が一番知りたい結論からお伝えします。物件探しでは、以下の2つの数字だけ覚えておけば、広さのイメージがぐっと掴みやすくなります。

1坪=約3.3平米(m2)

1坪は、約3.3平米(㎡)です。より正確には「3.30578㎡」となりますが、物件の広さを大まかに把握する際は「1坪=約3.3㎡」と覚えておけば十分です。

1平米=約0.3坪

逆に、1平米は、約0.3坪です。こちらも正確には「0.3025坪」という数値になります。この「0.3025」という数字は、平米から坪へ正確に計算する際に使うので、後ほど詳しく解説します。

そもそも平米・坪とは?単位の定義

ここで、それぞれの単位の定義を簡単におさらいしておきましょう。

  • 平米(へいべい)とは
    メートル法に基づいた面積の単位で、「平方メートル(㎡)」と同じ意味です。1平米は「縦1m × 横1m」の正方形の面積を指します。国際的な基準であり、不動産登記法では土地や建物の面積を平米で記録することが定められています。
  • 坪(つぼ)とは
    日本古来の尺貫法(しゃっかんほう)に基づいた面積の単位です。1坪は「1辺が6尺(約1.82m)の正方形」の面積を指し、畳2枚分(2畳)の広さに相当します。古くからの慣習で、不動産業界では今でも土地や建物の広さを表す際に広く使われています。

平米・坪・畳の関係と換算

平米と坪の関係がわかったところで、日本人にとって最も馴染み深い「畳(じょう)」との関係も見ていきましょう。この関係性を知ることで、数字だけでは分かりにくい広さを、より具体的にイメージできます。

1坪は何畳?答えは約2畳

広さをイメージする上で最も便利なのが「1坪=約2畳」という関係です。
例えば、「30坪の家」と聞いてもピンとこなくても、「約60畳の家」と聞けば、LDKが20畳で、8畳の部屋が3つあって…と、間取りのイメージがしやすくなるのではないでしょうか。

  • 1坪 = 約3.3平米 = 約2畳

この関係性を覚えておくだけで、物件の広さを把握するスピードが格段に上がります。

1畳の平米数は地域で異なる点に注意

実は、「1畳」の大きさは、地域によって規格が異なります。代表的な畳のサイズは以下の通りです。

  • 京間(きょうま):1.82㎡(主に関西地方)
  • 中京間(ちゅうきょうま):1.65㎡(主に東海地方)
  • 江戸間(えどま):1.54㎡(主に関東地方)
  • 団地間(だんちま):1.44㎡(公団住宅など)

このように、同じ「6畳」の部屋でも、どの規格の畳が使われているかによって実際の広さが変わる点には注意が必要です。

不動産広告のルール「1畳=1.62㎡以上」

「畳の大きさがバラバラだと、物件を比較しにくいのでは?」と疑問に思うかもしれません。
その点を解消するため、不動産広告では公正競争規約によって統一ルールが定められています。広告に「〇畳」と表示する場合、1畳あたりの広さは1.62平米以上で計算するよう義務付けられています。

これは、各部屋の壁の中心線で囲まれた面積(壁心面積)を畳数で割ったときに、1.62㎡以上なければならないというルールです。このルールのおかげで、私たちは広告に記載された畳数を見て、一定の基準で広さを比較することができます。
(参考:不動産公正取引協議会連合会 表示規約)

平米と坪の簡単な計算方法

物件情報を見ながら「この75平米のマンション、坪数で言うとどれくらい?」と知りたくなったときのために、簡単な計算方法を解説します。電卓があれば誰でも正確に計算できます。

平米数から坪数を計算する(平米数×0.3025)

平米(㎡)で表示された面積を坪数に変換したい場合は、平米数に「0.3025」を掛け算します。

計算式: 〇〇平米 × 0.3025 = 坪数

【計算例】

  • 80㎡の物件の場合
    80(平米) × 0.3025 = 24.2坪

坪数から平米数を計算する(坪数÷0.3025)

逆に、坪で表示された面積を平米(㎡)に変換したい場合は、坪数を「0.3025」で割り算します。

計算式: 〇〇坪 ÷ 0.3025 = 平米数

【計算例】

  • 40坪の土地の場合
    40(坪) ÷ 0.3025 = 132.23㎡

電卓なしでできる簡単な暗算テクニック

外出先などで電卓がない場合でも、おおよその広さを知るための暗算テクニックがあります。

  • 平米から坪を知りたいとき
    平米数を「3.3」で割る。
    (例)70㎡ ÷ 3.3 ≒ 約21.2坪
  • 坪から平米を知りたいとき
    坪数を「3.3」で掛ける。
    (例)30坪 × 3.3 ≒ 約99㎡

あくまで概算ですが、物件の広さをざっくりと比較検討する際には非常に役立ちます。

【早見表】坪・平米・畳の換算一覧

計算が面倒な方のために、よく使われる面積を一覧にまとめました。気になる広さをすぐに見つけられるように、3つの表を用意しています。ぜひブックマークしてご活用ください。

1坪~10坪の換算早見表

ワンルームや1Kなど、単身者向け物件でよく見られる広さの目安です。

坪数平米数(㎡)畳数
1坪3.31㎡約2畳
2坪6.61㎡約4畳
3坪9.92㎡約6畳
4坪13.22㎡約8畳
5坪16.53㎡約10畳
6坪19.83㎡約12畳
7坪23.14㎡約14畳
8坪26.45㎡約16畳
9坪29.75㎡約18畳
10坪33.06㎡約20畳

20坪~100坪の換算早見表

ファミリー向けマンションや戸建てで一般的な広さの目安です。

坪数平米数(㎡)畳数
20坪66.12㎡約40畳
30坪99.17㎡約60畳
40坪132.23㎡約80畳
50坪165.29㎡約100畳
60坪198.35㎡約120畳
70坪231.40㎡約140畳
80坪264.46㎡約160畳
90坪297.52㎡約180畳
100坪330.58㎡約200畳

主要な平米数からの換算早見表

物件情報でよく見かけるキリの良い平米数を基準にした換算表です。

平米数(㎡)坪数畳数
20㎡約6.05坪約12畳
25㎡約7.56坪約15畳
30㎡約9.08坪約18畳
40㎡約12.10坪約24畳
50㎡約15.13坪約30畳
60㎡約18.15坪約36畳
70㎡約21.18坪約42畳
80㎡約24.20坪約48畳
90㎡約27.23坪約54畳
100㎡約30.25坪約60畳

間取りごとの広さの目安をイメージ

最後に、具体的な間取りと広さの関係を見ていきましょう。これにより、数字が実際の生活空間としてイメージしやすくなります。

25平米(約7.5坪)はワンルームの広さ

25平米は、一人暮らし向けのワンルームや1Kでよく見られる広さです。約7.5坪、畳数にすると約15畳分に相当します。バス・トイレ・キッチンを除いた居室スペースは、6畳~8畳ほどになるのが一般的です。ベッドと小さな机、テレビ台を置くとちょうど良いくらいの空間です。

50平米(約15坪)は1LDK~2DKの広さ

50平米は、二人暮らし(カップルや新婚夫婦)に人気の広さで、間取りとしては1LDKや2DKが中心です。約15坪、畳数では約30畳分。リビング・ダイニングスペースに加えて、寝室を1部屋確保できるゆとりがあります。快適な二人暮らしをスタートするのに十分な広さと言えるでしょう。

75平米(約22.7坪)は3LDKの広さ

75平米は、3人~4人家族向けのファミリータイプマンションの標準的な広さです。約22.7坪、畳数では約45畳分に相当します。3LDKの間取りが多く、夫婦の寝室に加えて子供部屋を1~2部屋確保できます。家族でゆったりと暮らせる広さの目安となります。

不動産表示で知っておきたい注意点

物件探しをスムーズに進めるために、平米と坪の換算以外にも知っておくと便利な知識をいくつかご紹介します。

なぜ不動産業界では坪が使われるのか

不動産登記では平米(㎡)の使用が義務付けられていますが、不動産取引の現場では今でも「坪」が根強く使われています。これは、古くからの商慣習が残っているためです。特に土地取引や注文住宅の業界では、坪単価(1坪あたりの価格)で話が進むことが多く、日本人にとって長年親しまれてきた単位であることが理由の一つです。

平方メートル(㎡)と平米は同じ意味

物件情報を見ていると「平米」と書かれていたり、「㎡(平方メートル)」と書かれていたりしますが、これらは全く同じ意味です。どちらも「縦1m × 横1m」の面積を表す単位なので、混乱しないようにしましょう。

バルコニーは専有面積に含まれない

マンションの広さを示す「専有面積」には、バルコニーやベランダ、玄関ポーチなどの面積は含まれません。これらは「共用部分」として扱われるためです。
そのため、同じ70平米の物件でも、広いルーフバルコニーが付いている物件は、専有面積の数字以上に開放感があり、広く感じることがあります。内見の際は、専有面積だけでなく、バルコニーなどの付帯設備もチェックすることが大切です。

まとめ

今回は、不動産探しで必須の知識である「平米」と「坪」の換算について解説しました。最後に、この記事の重要なポイントを振り返りましょう。

  • 1坪 = 約3.3平米(㎡)
    広さの感覚を掴むための基本の数字です。
  • 1坪 = 約2畳
    身近な畳の枚数に置き換えると、広さをイメージしやすくなります。
  • 平米から坪への計算
    平米数 × 0.3025 で正確な坪数が分かります。
  • 坪から平米への計算
    坪数 ÷ 0.3025 で正確な平米数が分かります。
  • 不動産広告のルール
    広告の「1畳」は1.62㎡以上で計算されています。

これらの知識と早見表を活用すれば、もう物件情報の面積表示で迷うことはありません。気になる物件の広さを正しく把握し、あなたの理想の住まい探しを成功させてください。

豊栄建設家づくり編集部

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