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おしゃれな家の内装|テイスト別の実例と7つのコツ

おしゃれな家の内装|テイスト別の実例と7つのコツ

「マイホームを建てるなら、雑誌やSNSで見るようなおしゃれな内装にしたい」「今の家のインテリアをもっと素敵にしたい」

家づくりや部屋づくりを考え始めると、誰もが一度はそんな憧れを抱くのではないでしょうか。しかし、いざ自分たちの理想の部屋を形にしようとすると、「何から手をつければいいの?」「どうすればおしゃれに見えるの?」と悩んでしまうことも多いはずです。

この記事では、これから家を建てる方や、お部屋のインテリアに悩んでいる方に向けて、おしゃれな家の内装を実現するためのヒントを網羅的に解説します。

場所別のインテリア実例から、人気のデザインテイスト、初心者でもすぐに実践できる7つのコツまで、この記事を読めば、あなたの家づくり・部屋づくりがもっと楽しく、スムーズに進むはずです。

この記事の目次

【場所別】おしゃれな家の内装・インテリア実例

まずは、家の場所ごとにおしゃれな内装を実現するためのポイントとインテリアの実例を見ていきましょう。自分たちの暮らしをイメージしながら、好みのスタイルを見つけてみてください。

リビング・ダイニングのおしゃれな内装

家族が集まるリビングやダイニングは、家の顔ともいえる大切な空間です。開放感と居心地の良さが、おしゃれな部屋づくりの鍵となります。

床や壁、天井といった広い面積を占める部分の色を明るいトーンで統一すると、空間全体が広く感じられます。そこに、ソファやラグ、カーテンなどでアクセントカラーを取り入れると、メリハリの効いたおしゃれなインテリアに仕上がります。

また、背の低い家具を選ぶことで視線が抜け、圧迫感を軽減できます。家族が自然と集まり、リラックスして過ごせるようなレイアウトを心がけましょう。

キッチンのおしゃれな内装

毎日使うキッチンは、デザイン性だけでなく機能性や家事動線も重視したい場所です。

壁付けのオープン棚を設置して、お気に入りの食器や調理器具を「見せる収納」として飾ると、まるでカフェのようなオシャレな空間を演出できます。手元を照らすペンダントライトやスポットライトを取り入れると、デザインのアクセントになるだけでなく、作業効率もアップします。

腰壁にタイルや木材を使う、床材をリビングと変えるなど、素材で変化をつけるのも家のおしゃれな内装に見せるテクニックの一つです。

寝室のおしゃれな内装

一日の疲れを癒す寝室は、心からリラックスできる空間であることが最も重要です。

落ち着いた色合いの壁紙を選んだり、間接照明で柔らかな光を演出したりすることで、安らげる雰囲気をつくれます。ベッドリネンやクッション、ブランケットといったファブリック類は、季節や気分に合わせて変えやすく、手軽に部屋のインテリアの印象を変えられるアイテムです。

ベッドヘッド側の壁だけ色や素材を変える「アクセントウォール」も、手軽におしゃれな部屋を実現できる人気のテクニックです。

玄関・廊下のおしゃれな内装

玄関や廊下は、家の第一印象を決める重要なスペースです。限られた空間だからこそ、工夫次第でおしゃれな内装に大きく変わります。

壁にニッチ(飾り棚)を設けて季節の小物やアートを飾ったり、印象的なデザインの照明を取り付けたりするだけで、空間が華やぎます。また、大きな鏡を設置すると、空間に奥行きが生まれ、広く見せる効果も期待できます。

床材にデザイン性の高いタイルを使ったり、壁の一面にアクセントクロスを貼ったりするのもおすすめです。

洗面所・トイレのおしゃれな内装

洗面所やトイレは、来客が利用することも多いプライベートな空間。清潔感はもちろん、デザインにもこだわっておもてなしの心を表現したい場所です。

洗面ボウルや水栓、鏡のデザインにこだわるだけで、一気に洗練された雰囲気になります。壁紙や床のクッションフロアを個性的な柄物にするのも、狭い空間だからこそ楽しめるテクニックです。

タオルや小物の色を統一したり、グリーンを置いたりするだけでも、生活感を抑えたおしゃれなインテリアが完成します。

書斎・ワークスペースのおしゃれな内装

在宅ワークの普及により、書斎やワークスペースの重要性が高まっています。集中できる機能性と、仕事が捗るおしゃれなデザインを両立させましょう。

壁に向かってデスクを配置すれば、リビングの一角でも集中しやすい空間をつくれます。有孔ボードやウォールシェルフを活用すれば、文房具や書類をすっきりと、かつおしゃれに収納できます。

デスクやチェアのデザインにこだわり、お気に入りのアートや観葉植物を飾れば、仕事へのモチベーションも上がる理想の部屋になるでしょう。

人気の内装デザインテイストとコーディネート例

「おしゃれな家」と一言で言っても、そのスタイルは様々です。ここでは、特に人気の高い内装デザインのテイストと、それぞれの特徴やコーディネートのポイントをご紹介します。

シンプルモダン

シンプルモダンとは、その名の通り、無駄な装飾を省いたシンプルさと、現代的で洗練された雰囲気を組み合わせたスタイルです。

  • 特徴
    白、黒、グレーといったモノトーンを基調とし、直線的なデザインの家具や、ガラス、金属、コンクリートといった無機質な素材を多く用います。生活感を抑えた、都会的でスタイリッシュな空間が魅力です。
  • コーディネートのポイント
    • 家具は直線的でシャープなデザインを選ぶ
    • 色はモノトーンを基本に、差し色も彩度の低いものに抑える
    • 収納を工夫して、物は極力外に出さないようにする

北欧ナチュラル

北欧ナチュラルとは、フィンランドやスウェーデンなど、冬が長く厳しい北欧の国々で生まれたインテリアスタイルです。

  • 特徴
    白やベージュを基調とした明るい空間に、木製の家具や温かみのあるファブリックを組み合わせます。自然光を大切にし、シンプルながらも居心地の良い、優しく温もりのある雰囲気が特徴です。
  • コーディネートのポイント
    • 床や家具に、オークやビーチなど明るい色の木材を取り入れる
    • カーテンやラグ、クッションに自然をモチーフにした柄や優しい色合いを選ぶ
    • デザイン性の高い照明や、ヒュッゲ(Hygge)を意識したキャンドルなどを置く

インダストリアル

インダストリアルとは、「工業的」という意味で、工場や倉庫のような無骨でヴィンテージ感のある雰囲気をデザインに取り入れたスタイルです。

  • 特徴
    コンクリート打ちっぱなしの壁や天井、むき出しの配管、古材やアイアン(鉄)といった素材を大胆に使うのが特徴です。使い込まれたような味わいと、飾らないクールな格好良さが魅力です。
  • コーディネートのポイント
    • 壁の一部をコンクリート調やレンガ調の壁紙にする
    • 家具や照明にアイアンやスチール素材を取り入れる
    • レザーソファや使い古したような木のテーブルを置く

和モダン

和モダンとは、日本の伝統的な「和」のデザイン要素と、現代的でスタイリッシュな「モダン」のデザインを融合させたスタイルです。

  • 特徴
    畳、障子、格子、塗り壁といった和の素材やデザインを取り入れつつ、フローリングやソファなど洋風のインテリアと調和させます。背の低い家具で構成された、落ち着きと品のある空間が魅力です。
  • コーディネートのポイント
    • リビングの一角に小上がりの畳スペースを設ける
    • 照明に和紙や木を使ったデザインを選ぶ
    • 色数を抑え、直線的なラインを意識してすっきり見せる

カフェ風・ブルックリンスタイル

自宅にいながら、まるでお気に入りのカフェで過ごしているかのような気分を味わえるのがカフェ風のインテリアです。特にニューヨークのブルックリン地区が発祥の、少しヴィンテージ感のあるスタイルが人気です。

  • 特徴
    レンガ調の壁紙や黒板塗装、アイアン素材の家具、手書き風のサインボードなどが特徴的な要素です。少し暗めの照明と、見せる収納を組み合わせることで、リラックスできるおしゃれな空間をつくります。
  • コーディネートのポイント
    • キッチンカウンターにペンダントライトを吊るす
    • 壁にオープンシェルフを取り付け、コーヒーグッズや食器を飾る
    • ダイニングテーブルやチェアは、あえて不揃いなデザインを選ぶ

韓国風インテリア

SNSを中心に人気を集めているのが、韓国風インテリア(韓国っぽインテリア)です。ナチュラルで淡いトーンが特徴で、優しい雰囲気が魅力です。

  • 特徴
    白やアイボリー、ベージュを基調とし、ラタン(籐)やウッド、ファブリックなど自然素材を多く使います。曲線的なフォルムの家具や、チューリップなどの造花、ウェーブミラーといった特徴的な小物が空間を彩ります。
  • コーディネートのポイント
    • 全体の色味を淡いトーンで統一する
    • ラグやファブリックは、コットンやリネンなどの天然素材を選ぶ
    • 小さなテーブルやオブジェで、お気に入りの一角をつくる

おしゃれな内装にするための7つのコツ

「自分にはセンスがないから…」と諦める必要はありません。これから紹介する7つのコツを押さえれば、誰でもおしゃれな家の内装を実現できます。

コツ1:配色の黄金比で色を3つに絞る

インテリアの色使いに迷ったら、「ベースカラー」「メインカラー」「アクセントカラー」の3色に絞り、その配分を意識するのが成功の秘訣です。

  • ベースカラー(70%)
    床・壁・天井など、部屋の最も広い面積を占める基本の色です。白やアイボリー、明るいグレーなど、他の色と合わせやすいベーシックな色を選びましょう。
  • メインカラー(25%)
    ソファ・カーテン・ラグなど、インテリアの主役となる色です。部屋の印象を決定づける色なので、好きなテイストに合わせて選びます。
  • アクセントカラー(5%)
    クッション・アート・小物など、空間にメリハリをつける差し色です。メインカラーの反対色など、思い切った色を選ぶと空間が引き締まります。

この配色の黄金比は70:25:5と言われており、このバランスを意識するだけで、まとまりのあるおしゃれな部屋が完成します。

コツ2:照明計画で部屋の雰囲気を演出する

照明は部屋を明るくするだけでなく、空間の雰囲気を大きく左右する重要な要素です。

日本の住宅では、部屋全体を均一に照らすシーリングライトが一般的ですが、おしゃれな空間を目指すなら「一室多灯」の考え方を取り入れてみましょう。

ペンダントライトで食卓を照らしたり、フロアランプやテーブルランプでリラックスできる光だまりをつくったり、壁や天井を照らす間接照明で奥行きを出したりと、複数の照明を組み合わせることで、空間に立体感と陰影が生まれます。

コツ3:床材・壁紙の素材感で印象を変える

床や壁は部屋の面積の大部分を占めるため、どんな素材を選ぶかで内装の印象は劇的に変わります。

例えば、床材を無垢材のフローリングにすれば温かみのあるナチュラルな雰囲気に、タイルにすればモダンで高級感のある雰囲気になります。

壁紙も同様で、シンプルな白のビニールクロスだけでなく、織物調や石目調、コンクリート調など、様々なテクスチャのものがあります。壁の一面だけ色や柄を変える「アクセントウォール」は、手軽に空間の印象を変えられる人気のテクニックです。

コツ4:家具の選び方と最適なレイアウト

家具は、最初に決めたデザインテイストに合ったものを選ぶことが統一感を出すための基本です。

また、デザインだけでなく、生活動線を考えたレイアウトも非常に重要です。人がスムーズに通れる幅(約60cm以上)が確保されているか、ドアや収納の開閉を妨げないかなどを確認しながら配置を決めましょう。

大きな家具から配置を決め、その周りに小さな家具を置いていくと、バランスの取れたレイアウトがしやすくなります。

コツ5:部屋を広く見せる視覚テクニック

限られたスペースでも、いくつかの工夫で部屋を広く、開放的に見せることができます。

  • 背の低い家具を選ぶ
    ソファやテレビボードなどをロースタイルにすると、視線が上に抜け、天井が高く感じられます。
  • 明るい色を基調にする
    壁や床、カーテンなどの面積の大きい部分を白やベージュなどの膨張色にすると、空間が広く見えます。
  • 鏡を効果的に使う
    壁に大きな鏡を設置すると、空間に奥行きが生まれ、視覚的な広がりを演出できます。
  • 床面を多く見せる
    脚付きの家具を選んで床が見える面積を増やすと、部屋に抜け感が生まれます。

コツ6:生活感を隠すおしゃれな収納計画

どんなにおしゃれなインテリアで揃えても、物が散らかっていては台無しです。生活感を上手に隠す収納計画が、おしゃれな空間を維持する鍵となります。

ポイントは「見せる収納」と「隠す収納」のメリハリをつけることです。

  • 見せる収納
    お気に入りの食器や本、雑貨などは、オープンシェルフやガラス扉のキャビネットにあえて飾るように収納します。
  • 隠す収納
    日用品のストックや書類など、生活感の出やすいものは、扉付きの収納や蓋つきのボックスにまとめて隠しましょう。

新築やリフォームの場合は、壁面収納やウォークインクローゼットなど、大容量の収納スペースを計画段階で確保しておくことが重要です。

コツ7:観葉植物やアートで個性をプラス

部屋全体のコーディネートが完成したら、最後に自分らしさを表現するアイテムをプラスしてみましょう。

観葉植物は、一つ置くだけで空間に生命感と彩りを与えてくれる魔法のアイテムです。お気に入りのアートやポスター、家族の写真を飾れば、温かみのあるパーソナルな空間になります。

クッションカバーやラグ、テーブルランナーといったファブリック類は、手軽に交換できるので、季節ごとに模様替えを楽しむのもおすすめです。

コストを抑えておしゃれな家にするアイデア

「おしゃれな内装にしたいけど、予算が心配…」という方も多いでしょう。ここでは、コストを抑えながら理想の空間をつくるためのアイデアをご紹介します。

IKEA・ニトリ・無印良品の活用術

IKEAやニトリ、無印良品といった人気ブランドには、手頃な価格でおしゃれなアイテムが豊富に揃っています。

これらのアイテムを上手に組み合わせるのがポイントです。例えば、ソファやダイニングテーブルといった大物は少し奮発し、シェルフやサイドテーブル、小物類をこれらのブランドで揃えるなど、予算にメリハリをつけると、安っぽく見えず、全体のクオリティを保つことができます。

DIYで壁紙や家具をアレンジする

DIY(Do It Yourself)を取り入れるのも、コストを抑えてオリジナリティを出す素晴らしい方法です。

最近では、貼って剥がせるタイプの壁紙やリメイクシートが豊富にあり、賃貸住宅でも気軽に壁の雰囲気を変えられます。ペンキで壁の一面を塗ったり、既存の家具をペイントしたりするだけでも、部屋の印象は大きく変わります。

リノベーションで内装を一新する選択肢

新築だけでなく、中古住宅を購入してリノベーションするという選択肢も人気です。

新築よりも物件価格を抑えられる分、内装や設備に予算をかけることができます。間取りの変更も含めて、自分たちのライフスタイルに合わせた理想の内装デザインをゼロからつくり上げられるのが最大の魅力です。

後悔しないための内装決めの注意点

憧れの内装を実現したはずが、「実際に住んでみたら使いにくかった…」という後悔は避けたいものです。ここでは、家づくりの先輩たちが経験したよくある失敗例と、その対策をご紹介します。

コンセントの位置と数が足りない失敗

「ここにコンセントがあれば…」という後悔は非常によく聞かれます。家具や家電の配置を具体的にシミュレーションした上で、コンセントの位置と数を決めましょう。

  • スマホの充電場所はどこか?
  • 掃除機を使うときに不便はないか?
  • 季節家電(扇風機やヒーター)を使う場所は?

など、実際の生活を細かくイメージすることが大切です。

家具のサイズが部屋に合わない失敗

「気に入って買ったソファが大きすぎて、部屋が狭くなった」「デザインは良いけど、搬入できなかった」という失敗も少なくありません。

家具を購入する前には、必ず部屋のサイズを正確に測り、搬入経路も確認しましょう。床に新聞紙やマスキングテープを置いて、実際のサイズ感を確かめてみるのも有効な方法です。

全体のテイストがちぐはぐになる失敗

リビングはモダン、寝室はナチュラル、と部屋ごとにテイストを変えた結果、家全体で見たときに統一感のない、ちぐはぐな印象になってしまうことがあります。

まずは家全体のコンセプトとなるデザインテイストを一つ決めることが重要です。その上で、部屋ごとに少しずつアレンジを加えるようにすると、まとまりのあるおしゃれな空間になります。

収納が不足して物があふれる失敗

「デザインを優先して収納を減らしたら、物が収まりきらなくなった」というのもよくある後悔です。

現在の持ち物だけでなく、将来的に物が増えることも想定して、十分な収納量を確保しましょう。特に、季節物や来客用の布団、アウトドア用品など、普段使わないものの収納場所は見落としがちなので注意が必要です。

まとめ

おしゃれな家の内装は、決して特別な才能やセンスがなければ実現できないものではありません。

今回ご紹介したように、場所ごとのポイントを押さえ、人気のテイストを参考にしながら、基本的な7つのコツを実践することで、誰でも理想の空間に近づけることができます。

  1. 配色の黄金比を意識する
  2. 照明計画で雰囲気を演出する
  3. 床や壁の素材感にこだわる
  4. 家具のテイストとレイアウトを考える
  5. 部屋を広く見せるテクニックを使う
  6. 生活感を隠す収納を計画する
  7. 植物やアートで個性をプラスする

まずは、この記事で紹介した実例やアイデアを参考に、「自分たちはどんな空間で暮らしたいか?」を具体的にイメージすることから始めてみてください。あなたの家づくり、部屋づくりが、心から楽しめる素敵な体験になることを願っています。

おしゃれな注文住宅の内装実例【場所別】

まずは、家の場所ごとにおしゃれな内装のアイデアを見ていきましょう。それぞれの空間でどのような工夫をすれば、より魅力的になるのか、具体的なポイントを解説します。

開放感のあるリビング

リビングは家族が集まる家の中心です。開放的でリラックスできる空間づくりが、おしゃれに見せる鍵となります。

  • 吹き抜け・勾配天井
    縦への広がりが生まれ、実際の面積以上の開放感を演出できます。高い位置に窓を設ければ、自然光がたっぷり入る明るいリビングになります。
  • 大きな窓・掃き出し窓
    庭やウッドデッキとリビングを繋げることで、内と外が一体化したような空間に。視線が抜けるため、部屋が広く感じられます。
  • リビング階段
    空間を仕切る壁がなくなるため、LDK全体が広く見えます。家族のコミュニケーションが自然と増えるというメリットもあります。
  • ダウンフロア(ピットリビング)
    リビングの床を一段下げることで、空間に立体感が生まれます。「おこもり感」のある落ち着いた雰囲気を演出したい場合におすすめです。

家事動線がよいキッチン

毎日使うキッチンは、デザイン性だけでなく機能性も重要です。家事動線がスムーズだと、日々の暮らしが格段に快適になります

  • アイランドキッチン
    壁から独立した開放的なキッチン。家族や友人と一緒に料理を楽しんだり、コミュニケーションの中心になったりします。
  • ペニンシュラキッチン
    キッチンの片側が壁に接しているタイプ。アイランドキッチンのような開放感を保ちつつ、油はねなどを防ぎやすいのが特徴です。
  • パントリー(食品庫)
    キッチン横に設けることで、食料品や調理器具をすっきりと収納できます。生活感が出やすいキッチン周りを常にきれいに保つための強い味方です。

リラックスできる寝室

一日の疲れを癒す寝室は、落ち着いた雰囲気を大切にした内装を心がけましょう。

  • 間接照明
    光源が直接目に入らない柔らかな光が、リラックス効果を高めます。ベッドヘッドや天井に仕込むことで、ホテルのような上質な空間を演出できます。
  • アクセントクロス
    壁の一面だけ色や柄を変えることで、空間にメリハリが生まれます。ベッドヘッド側の壁に取り入れるのが人気です。
  • ウォークインクローゼット
    寝室に隣接させることで、着替えや身支度がスムーズになります。衣類をまとめて収納できるため、寝室をすっきりと保てます。

家の顔となる玄関・ホール

玄関は、家を訪れた人が最初に目にする「家の顔」です。第一印象を決める重要な空間として、デザインにこだわりましょう。

  • シューズクローク
    靴だけでなく、ベビーカーやアウトドア用品なども収納できる便利なスペース。玄関を常にすっきりと見せることができます。
  • ニッチ(飾り棚)
    壁の一部をへこませて作る飾り棚。季節の小物や写真、アートを飾ることで、玄関ホールが華やかな印象になります。
  • 印象的な照明
    デザイン性の高いペンダントライトやブラケットライト(壁付け照明)を取り入れると、一気におしゃれな雰囲気が高まります。

清潔感のある洗面所・トイレ

洗面所やトイレは、清潔感が第一です。素材選びやデザインにこだわることで、生活感を感じさせないおしゃれな空間になります。

  • 造作洗面台
    カウンターや鏡、収納などを自由に組み合わせられるオーダーメイドの洗面台。タイルや木材など、好みの素材でデザインできます。
  • デザイン性の高いタイル
    洗面台の壁や床にタイルを使うと、空間のアクセントになります。色や形で個性を表現しやすいのも魅力です。
  • タンクレストイレ
    タンクがない分、空間がすっきりして広く見えます。掃除がしやすいというメリットもあります。

集中できる書斎・ワークスペース

在宅ワークの普及により、書斎やワークスペースの需要が高まっています。集中力を高め、快適に作業できる環境づくりがポイントです。

  • 造作デスク・本棚
    部屋のサイズや用途に合わせて作ることで、デッドスペースなく空間を有効活用できます。
  • 落ち着いた色の壁紙
    ブルーやグリーン、グレーなどの寒色系の色は、集中力を高める効果があると言われています。
  • こもり感のある配置
    階段下やリビングの一角など、少し囲まれた空間に設けることで、集中しやすい「おこもり感」のあるワークスペースが作れます。

人気の内装デザインスタイル【テイスト別】

「おしゃれな内装」と一言で言っても、そのテイストは様々です。ここでは、注文住宅で特に人気の高いデザインスタイルを7つご紹介します。自分たちの好みがどのスタイルに近いか、理想のイメージを固める参考にしてください

シンプルモダン

無駄な装飾を省き、直線的で洗練されたデザインが特徴のスタイルです。モノトーン(白・黒・グレー)を基調とし、ガラスや金属、コンクリートといった無機質な素材を組み合わせることで、都会的でスタイリッシュな空間を演出します。

ナチュラル

無垢材のフローリングや漆喰の壁など、自然素材をふんだんに使った温かみのあるスタイルです。アースカラー(ベージュ、ブラウン、グリーンなど)を基調とし、観葉植物などを取り入れることで、まるで森の中にいるような心地よい空間になります。

北欧(スカンジナビアン)

白や明るいグレーをベースに、木製の家具やファブリックで温かみをプラスしたスタイルです。シンプルで機能的なデザインが多く、アクセントとしてブルーやイエローなどの鮮やかな色を取り入れることもあります。日照時間の短い北欧ならではの、明るく居心地の良い空間づくりが特徴です。

和モダン

畳、障子、格子といった日本の伝統的な要素と、現代的なデザインを融合させたスタイルです。直線的なデザインや落ち着いた色合いが特徴で、どこか懐かしくも新しい、凛とした美しい空間を演出します。

インダストリアル

工場や倉庫のような、無骨で飾り気のない雰囲気が魅力のスタイルです。「インダストリアルとは『工業的』という意味」で、コンクリート打ちっぱなしの壁や天井、むき出しの配管、アイアン(鉄)、古材などを組み合わせるのが特徴です。ヴィンテージ感のある家具や照明との相性も抜群です。

カフェ風

お気に入りのカフェのような、居心地が良くおしゃれな空間を目指すスタイルです。レンガ調や黒板塗装の壁、見せる収納、デザイン性の高いペンダントライトなどが定番アイテム。カウンターキッチンを設ければ、よりカフェらしい雰囲気を楽しめます。

ホテルライク

高級ホテルの客室のような、上質で非日常的な空間を演出するスタイルです。生活感を隠す収納計画と、間接照明を効果的に使うのがポイント。統一感のあるインテリアと、大理石調の床やタイルなどの高級感のある素材選びが、洗練された雰囲気をつくります。

おしゃれな内装にする7つのコツ

理想のテイストが決まったら、次はいよいよ具体的なプランニングです。ここでは、注文住宅の内装をおしゃれに仕上げるための7つの重要なコツを解説します。

カラーコーディネートの基本

内装の印象を大きく左右するのが色使いです。「ベースカラー」「メインカラー」「アクセントカラー」の3つを意識すると、まとまりのある空間になります。

  • ベースカラー(70%)
    床・壁・天井など、部屋の最も広い面積を占める色。白やベージュ、アイボリーなどが一般的です。
  • メインカラー(25%)
    ソファやカーテン、ラグなど、インテリアの主役となる色。好みのテイストに合わせて選びます。
  • アクセントカラー(5%)
    クッションや小物、アートなど、空間にメリハリをつける差し色。全体の5%程度に抑えるのがバランスよく見せるコツです。

床材(フローリング・タイル)

床は面積が大きいため、部屋の印象を決定づける重要な要素です。素材の質感や色合いで、空間の雰囲気が大きく変わります

  • フローリング
    無垢材は木の温もりや経年変化を楽しめ、ナチュラルな雰囲気に。複合フローリングは傷や汚れに強く、メンテナンスがしやすいのが特徴です。
  • タイル
    高級感があり、モダンやホテルライクなスタイルにぴったり。水や汚れに強いため、キッチンや洗面所にもおすすめです。

壁紙(クロス)・天井材

壁や天井は、空間の背景となる部分です。色や素材を工夫することで、部屋を広く見せたり、雰囲気を変えたりできます

  • アクセントクロス
    壁の一面だけ色や柄を変える手法。手軽に空間の印象を変えられ、個性を出しやすいのが魅力です。
  • 天井の工夫
    天井のクロスを壁より一段明るい色にすると、天井が高く見え、開放感が生まれます。板張りの天井にすると、温かみのあるナチュラルな雰囲気を演出できます。

照明計画

照明は、部屋を明るくするだけでなく、空間を演出する重要な役割を担います。「一室一灯」ではなく、複数の照明を組み合わせる「一室多灯」が基本です。

  • ダウンライト
    天井に埋め込むため、空間がすっきり見えます。
  • ペンダントライト
    ダイニングテーブルの上やキッチンカウンターに吊るすと、空間のアクセントになります。
  • 間接照明
    壁や天井を照らすことで、柔らかな光が広がり、リラックスできる上質な雰囲気をつくります。

建具(ドア・窓)のデザイン

ドアや窓といった建具も、内装デザインの一部です。細部までこだわることで、空間全体の完成度が高まります

  • ハイドア
    天井までの高さがあるドア。縦のラインが強調され、天井が高く見え、空間がすっきりとします。
  • 室内窓
    部屋と部屋の間に設ける窓。光や風を通し、家族の気配を感じられる開放的な空間をつくります。
  • 窓サッシの色
    壁の色と合わせるとすっきりとした印象に、黒などの濃い色を選ぶと空間のアクセントになります。

造作家具・ニッチの活用

造作家具とは、その空間に合わせてオーダーメイドで作る家具のこと」です。空間にぴったり収まるため、統一感が生まれ、デッドスペースを有効活用できます

  • テレビボード
    壁面に一体化したテレビボードは、見た目がすっきりするだけでなく、収納力も確保できます。
  • ニッチ
    壁をへこませて作る飾り棚。スイッチ類をまとめたり、小物を飾ったりするのに便利です。

コンセント・スイッチの配置

見落としがちですが、コンセントやスイッチの配置は日々の暮らしの快適さを左右します。デザイン性と実用性の両面から計画することが重要です。

  • デザイン性の高いスイッチ
    インダストリアルなトグルスイッチや、シンプルなデザインのスイッチプレートを選ぶだけで、壁面の印象がぐっとおしゃれになります。
  • 配置計画
    家具の配置をあらかじめ考え、隠れてしまわない位置に設置しましょう。掃除機を使う場所や、スマートフォンの充電場所なども考慮すると後悔がありません。

注文住宅の内装決めの流れ

「内装って、いつ、何を決めればいいの?」という疑問にお答えします。一般的な内装決めの流れを把握しておくことで、スムーズに家づくりを進めることができます

1. コンセプトと予算の決定

  • どんな暮らしがしたいか、どんなテイストが好きかを家族で話し合い、内装のコンセプトを決めます。
  • 同時に、内装にかけられるおおよその予算を把握しておきましょう。

2. 情報収集とイメージ固め

  • InstagramやPinterest、住宅雑誌などで好みの内装写真を集め、イメージを具体化します。
  • 住宅展示場や完成見学会に足を運び、実際の空間や素材感を体感するのも非常に重要です。

3. 建築会社との打ち合わせ

  • 集めた写真や資料をもとに、設計士やインテリアコーディネーターに希望を伝えます。
  • 間取りやデザインの提案を受け、3Dパースなどで完成イメージを確認しながら、詳細を詰めていきます。

4. 仕様決定と最終確認

  • 床材、壁紙、キッチン、バスルームなどの設備や仕様を、ショールームで実物を見ながら最終決定します。
  • 小さなサンプルだけでなく、できるだけ大きなサンプルを取り寄せたり、ショールームで広い面積に施工されている状態を確認したりすると、イメージとのズレを防げます。

内装デザインの後悔ポイントと対策

最後に、先輩たちが「こうすればよかった…」と後悔しがちなポイントとその対策をご紹介します。失敗例から学ぶことで、満足度の高い家づくりを目指しましょう

収納スペースの不足

後悔ポイント
「デザインを優先して収納を減らしたら、物があふれて生活感が出てしまった…」

対策
「どこに」「何を」「どれくらい」収納するかを具体的にシミュレーションし、適材適所の収納を計画しましょう。特に、玄関のシューズクロークやキッチンのパントリー、リビング収納は重要です。

生活動線を無視した間取り

後悔ポイント
「朝の支度で家族の動線がぶつかる」「洗濯物を干して取り込むまでが遠くて大変…」

対策
朝起きてから夜寝るまでの一日の動きや、家事の流れ(洗濯、料理など)を具体的にイメージし、スムーズに移動できる間取りを考えましょう。

コンセントの位置と数

後悔ポイント
「家具を置いたらコンセントが隠れてしまった」「ここにコンセントがあれば…と思うことが多い」

対策
家具の配置計画と同時にコンセントの位置と数を決めましょう。 掃除機用、スマートフォンの充電用、季節家電用など、使うシーンを想定して多めに設置しておくと安心です。

部屋の明るさと照明

後悔ポイント
「日中は明るいけど、夜になると部屋が暗く感じる」「照明のデザインだけで選んだら、思ったより暗かった」

対策
窓の大きさや方角だけでなく、照明計画もしっかり行いましょう。 ダウンライトや間接照明などを組み合わせて、時間帯やシーンに合わせて明るさを調整できるようにするのがおすすめです。

メンテナンスしにくい素材

後悔ポイント
「おしゃれだけど、汚れが目立ちやすく掃除が大変な床材を選んでしまった」

対策
デザイン性だけでなく、掃除のしやすさや耐久性といったメンテナンス性も考慮して素材を選びましょう。 特に、水回りやキッチンなど汚れやすい場所は注意が必要です。

まとめ

注文住宅の内装をおしゃれで満足のいくものにするためには、まず自分たちの「好き」という気持ちと向き合い、理想の暮らしのコンセプトを明確にすることが何よりも大切です。

今回ご紹介したポイントは以下の通りです。

  • 場所別の実例を参考に、空間ごとの工夫を知る
  • 人気のデザインスタイルから、自分たちの好みの方向性を見つける
  • 「カラー」「素材」「照明」など7つのコツを押さえて、具体的な計画を立てる
  • 後悔ポイントを参考に、失敗しないための対策を講じる

この記事で得た知識をもとに、たくさんの実例写真を見ながらイメージを膨らませてみてください。そして、その想いを建築会社のプロに相談することで、理想のイメージはきっと形になります。

後悔のない、あなただけの素敵なマイホームが完成することを心から願っています。

豊栄建設家づくり編集部

家づくりのヒントや住まいの最新情報を分かりやすくご紹介。皆さまの理想の住まいづくりにお役立てください。

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