後悔しない注文住宅のために失敗事例や人それぞれの後悔を知ろう

間取りの失敗|注文住宅の後悔(1)

施工主が自身で決めるものでありながら、失敗事例として多く声を聞くのが間取りです。後悔した具体例としては、「部屋が足りなくなってしまった」「窓の位置や大きさがよくなかった」「コンセントやスイッチが足りない」など、建築後に変更が難しいものばかりです。住み始めてみて不便さに気づき、日々積もる不満が後悔に繋がります。

これらは家族や自身のライフスタイル・ライフプランの具体的なイメージを持てないまま、住宅に理想を詰め込んだことで起こる後悔です。注文住宅を検討する人の多くは初めて家を建てる初心者。対策として家族と一緒にライフプランについて話し合うだけでなく、相談に親身に乗ってくれる建築会社を選ぶようにしましょう。プロとしての経験から、自身では思いつかない懸念点を踏まえて提案をしてくれるはずです。

キッチンでの失敗|注文住宅の後悔(2)

キッチンでの失敗は「スペースが足りない」「作業台の高さが合わない」「収納の使い勝手が悪い」の3つが代表的な例となります。

キッチンには棚や冷蔵庫のような大きな物以外にも、調理中に食材や調理器具を置く場所も必要になります。事前にキッチンに設置するものをリストアップし、そのうえで家事がしやすいのかをイメージしてすることでスペースの失敗を回避できるでしょう。

作業台の高さの失敗は不便さだけでなく、腰痛などの身体への負担にも繋がります。身長をもとにキッチンの高さを求める場合には「身長×2 +5㎝」が目安。あくまでも目安ですので、求めた高さをもとにモデルルームやショールームを見学し、最終的な高さを決めるようにしましょう。

また、キッチン収納を備え付ける際に注意したいのが奥行きです。物が取り出しにくくなると使いづらさを感じるだけでなく、使わない道具が増えることに。奥行きが深く手が届きにくいと感じるときは、引き出しタイプに変更するといった変更を検討しましょう。

リビングでの失敗|注文住宅の後悔(3)

快適さを求めて設置したはずの設備での失敗事例が多いのがリビングです。

例えば、光の入る住宅を思い描いて窓を大きめに設置したが、窓の大きさを広くとりすぎて断熱性が下がってしまったという後悔。断熱性が低い家は暖房が効きにくく、冬の寒さを和らげるために光熱費が高くなってしまいます。
また、最近ではエアコンと合わせて床暖房を設置する人も増えていますが、設置しても使っていないという人も少なくありません。床暖房はエアコンよりも温まるのに時間が掛かるためすぐに暖かさを求める際には向いておらず、光熱費も嵩んでしまうのがその原因です。

窓や床暖房などの設備は、家を立てる地域の年間の気温や気候を踏まえて検討しましょう。

玄関での失敗|注文住宅の後悔(4)

来客者が初めに目にする住宅の顔となるのが玄関。こだわる人も多いのですが、スペースの広さや収納の少なさ、電気のスイッチの設置場所などで後悔しているケースが散見されます。

スペースが狭いと1人ずつしか靴を脱げなかったり、靴箱に入りきらなかった靴や傘が溢れて散らかった印象になったりと、こだわりの玄関も台無しに。2〜3人が同時に使える広さを確保したうえで、室内には持ち込みたくはないが屋内で保管したいものリストを作成し、それを置くことができる広さを試算しましょう。

また、電気のスイッチを無作為に設置すると、夜間に使用するときにスイッチを見つけづらくなってしまいます。暗闇でも見つけやすい場所への設置や、人感センサーライトを使用するなどの工夫をしましょう。

お風呂場の失敗|注文住宅の後悔(5)

お風呂の後悔として「収納スペースが狭かった」という失敗があります。

お風呂場に洗濯機・浴室乾燥機を設置した場合、収納がなくスペースが狭いと洗濯物の置き場所がなくなってしまい、別の場所に置き場所を用意すると移動する距離が伸びて疲れてしまいます。洗濯物をどこに置いてどこに干すのかなど、家事動線を考えたうえで収納スペースの広さを決めましょう。

そのほか、「入浴中にテレビを楽しみたい」と浴室に設置したものの、使い勝手が悪く後悔するケースも。テレビや動画の視聴であればスマートフォンで代用する方が手軽でラクだと感じる人も多いので、用途や頻度を考えたうえでオプションを追加しましょう。

外構・駐車場の失敗|注文住宅の後悔(6)

注文住宅の外回りをこだわったがために「駐車場が狭くて出し入れが不便だった」「ベランダ・バルコニーが外から丸見えになってしまった」という失敗が起きることがあります。

駐車場は車種や誰が運転するか以外にも、今ある車だけでなく車種を変更したり台数が増えた場合など将来的なことも視野に入れて広さや位置を決めるようにしましょう。

注文住宅を建てる際、住むための内側のイメージは膨らみやすいものの、外からどう見られているかに対しては意識が向きにくいもの。ベランダ・バルコニーを開放的にしたことで人目が気になってしまった…といったことのないよう、完成後は外からどのように見えるのかについても考慮しましょう。

屋上の失敗|注文住宅の後悔(7)

リラックススペースや家族の憩いの場として屋上を設けても、周辺環境を考慮できていなかったために周りのビルや住宅から人の視線を感じて落ち着かない空間になってしまう…といった失敗があります。
屋上の掃除を怠ると蚊や虫などが発生してしまうため、キレイを保ち続けるためのメンテナンスに一苦労する方もいます。

屋上を検討する際は、周辺に目が合ってしまう高さの建物がないかどうか、地上から丸見えにならないかどうか、林や山、木が多い公園など虫が発生しやすい周辺環境ではないかなどを考慮して設置を決めましょう。

動線の失敗|注文住宅の後悔(8)

生活動線が悪いと同じところを何度も往復することになり、ストレスがたまりやすくなります。
「玄関とキッチンが遠く荷物を運ぶのが大変だった」「洗濯機と物干し場の位置が遠いので何度も往復しなければいけない」など、導線の失敗は日常の工夫だけでは解決しづらいものばかりです。間取りを決める際は日常的に行う買い物や洗濯をはじめとして家事全般の動線を意識し、玄関から買ったものを運ぶ距離や洗濯物と物干し場までの距離を考えましょう。

収納スペースの失敗|注文住宅の後悔(9)

収納スペースやウォークインクローゼットをたっぷり設けたから整理整頓はバッチリ!と思っていても、住んでから初めて気づく失敗もあります。
具体的には、収納スペースであれば収納の奥行きや高さが足りない、もしくは深過ぎて使いづらさを感じる、ウォークインクローゼットの場合には通路を設置する必要があるため想像よりも収納スペースが狭い、などがあります。
失敗を防ぐためには、物が増えることを考えたうえで収納スペースの設計をすることが大切です。買う可能性のあるものを収納しやすい奥行き・高さなのか、ウォークインクローゼットではなく壁面収納にしたほうが適しているのかなど、使いやすさ・広さを意識してみてください。
一軒家で必要な収納スペースは総床面積の15%程度と言われていますので、目安の1つにしてみてください。

費用面の失敗|注文住宅の後悔(10)

一度きりの買い物だからと間取りやデザインをこだわり尽くしたりオプションを多数つけたりすれば、あっという間に予算オーバーしてしまいます。

住宅は住み始めてからもお金が掛かり続けるもの。毎年の固定資産税や各種保険費用、家に関するメンテナンスコストなど、戸建て住宅は月々のローン返済以外にも年間30〜40万円程度必要だと言われています。
住み始めて後悔しないためにも、住宅設計のタイミングからメーカーに貯蓄額や仮入限度額を伝えておき、予算をオーバーしないようアドバイスをもらうようにしましょう。

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