ZEHとは?札幌市の厳しい冬を快適に過ごそう

札幌に家を建てるなら「ZEH」を知っておこう

ZEHの目的とは?

ZEH(ゼッチ)とは「net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の略語で、使用するエネルギーを省エネ設備で抑制しつつ太陽光発電などでエネルギーを創り、1年間で使用するエネルギーと差し引きゼロ以下を目指した住宅を指します。
日本のエネルギー自給率は2020年時点で11.3%と他の国に比べて低いだけでなく、エネルギーの元となる化石燃料(石油・石炭・天然ガス)を海外から輸入しているのが現状です。
エネルギー自給率を上げて化石燃料にかける費用を減らしたいとの国の考えから、ZEHが推奨されています。

※参照:資源エネルギー庁「2022—日本が抱えているエネルギー問題(前編)」
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/energyissue2022_1.html

ZEHを満たすための4つの基準

1.断熱性能:強化外皮基準0.6~0.4以下をクリア

強化外皮基準とは、建物の壁や断熱材などを含めた外皮の断熱性能を判断する基準のことです。この基準は、屋内と外気の熱がどの程度出入りしやすいかを求めたUA値(外皮平均熱貫流率)で判断されます。
数値が低いほど断熱性能が高く、寒冷地であるほど厳しい基準が設定されやすくなり、札幌市ではUA値が0.4W/㎡k以下が基準値となっています。
ZEHの認定基準をクリアするためには、外皮部分に断熱性能を持った材料が利用されるだけでは意味がありません。
高性能な材料を使用していても外気が入り込んでしまうと断熱性能が落ちてしまうため、気密性を高める施工技術も重要です。

2.省エネ性能:基準一次エネルギー消費量を20%以上削減

一次エネルギーとは、石油・石炭・天然ガスなどの自然から直接採取できる加工していないエネルギーのことです。
灯油ストーブ・ガスボイラーなどが一次エネルギーにあたり、電気エネルギーが二次エネルギーにあたります。
ZEHの認定基準を満たすには、省エネ効果のある冷暖房器具・換気システム・LED照明などを利用し、基準一次エネルギー(特定の建築基準・法律に基づいて決められているエネルギー消費量の基準)の使用を20%以上削減する必要があります。

3.創エネ性能:再生可能エネルギーの導入

断熱や省エネによりエネルギーの消費を抑えられたとしても、消費しているだけではエネルギーの収支はゼロにはなりません。
ZEH基準を満たすには、太陽光発電や風力発電などを導入して再生可能エネルギー(太陽光・風力など、資源が枯渇せず繰り返し利用できるエネルギー)を生み出す必要があります。

4.1~3によって基準一次エネルギー消費量から100%削減

断熱性能・省エネ性能の基準を満たして再生可能エネルギーを導入したら、基準一次エネルギー消費量から100%削減する必要があります。
もし100%の削減ができない場合は、補助金対象となっているNearly ZEH-MやZEH Orientedといった他の基準を満たせていないか確認しましょう。

ZEHのメリット

光熱費を削減できる

ZEH住宅は一般的な家庭よりも高断熱なので、冷暖房を使用した際の電力エネルギーが抑えられます。
また、太陽光で発電した電気が余った場合は電力会社に売電が可能。得た収益によってさらに光熱費を削減できます。

災害時に停電に備えられる

地震や水害などが多い日本では、創エネ装置や蓄電池装置があるといざという時も安心です。
ZEH住宅は設置した太陽光発電システムで電気を自給できるため、蓄電池を導入していれば夜間・災害で電気の供給が途絶えた際なども電気が利用できます。

年中快適な環境で暮らせる

ZEH住宅は断熱性能が高いため室外の温度の影響を受けにくく、一年中快適に過ごせます。
部屋間の温度変化も抑えられるため、年齢を重ねた方に多いヒートショック(急激な気温の変化により心臓や血管の疾患が起こること)の予防も期待できます。

資産価値を維持しやすい

住宅の省エネルギー性能を示す指標に「BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)」というものがあり、これは国土交通省が作成した評価ガイドラインに則って第三者機関が省エネ性能の基準を満たしているかを判断する指標です。
BELSを取得しているZEH住宅は資産価値が落ちにくくなるため、将来売却する場合に高値が付く可能性があります。

補助金を活用できる

新築でZEH住宅を建てる際、一定の条件を満たせば国や地方自治体から補助金を受けとれます。
タイミングによって使用できる制度・補助金の額が異なるため、国や自治体のホームページから最新の情報を確認しましょう。

ZEHのデメリット

建築時のコストが高くなる

ZEHの基準を満たすためには、各種省エネ機器・太陽光発電などの設備投資や断熱性を上げるためのコストをかけなければなりません。
そのため、ZEH住宅は一般的な住宅よりも高額になる傾向にあります。
また、搭載した機器・設備を長持ちさせるためのメンテナンス費用も考慮する必要があります。

設計時の自由度が制限される

ZEH住宅を建てる場合、思い通りの間取りや外観デザインが叶わない可能性がある点もデメリットのひとつです。
ZEHの基準を満たすためには、太陽光パネルや各種省エネ機器を設置しなければなりません。
太陽光パネルを設置すると屋根が重くなるので、耐震性能を確保するために窓や壁の数や位置に制限がかかりやすくなります。
そのため、デザインや間取りの自由度が限られて希望が実現できない可能性があるのです。

発電量は天候によって左右される

太陽光発電システムの発電量は天候に大きく影響を受けるため、曇りが多い地域の場合は思ったより発電量が得られません。
近くに高いビルやマンションがあると日照時間が少なくなるため発電量が減り、補助金の基準に満たない恐れもあります。
ZEH住宅を建てる場合はその地域の気候はもちろん、将来的に太陽の光を遮るような高い建物が建つ予定がないかも確認しておきましょう。

札幌でZEH住宅を建てるなら「補助金制度」を活用しよう

札幌市でZEHに活用できる補助金は2種類

札幌版次世代住宅補助制度

※令和5年度(2023年度)札幌版次世代住宅補助制度の交付申請の受付は終了しているため、利用を検討する場合には最新の情報を確認してください。

札幌市内に札幌版次世代住宅基準の住宅を新築する方に「建築費用」を補助するのが「札幌版次世代住宅補助制度」。札幌版次世代住宅基準とは、住宅から排出されるCO2の削減を図るために定められた札幌独自の住宅性能基準を指します。
個人住民税を滞納していない・暴力団員・暴力団関係事業者ではない・補助金の対象となる住宅を札幌市内に新築する方が補助金の対象者。補助対象となる住宅は、札幌市内に新築一戸建ての住所があり、断熱等基準がシルバー以上の札幌版次世代住宅を取得している必要があります。
札幌版次世代住宅基準では断熱等基準がブロンズ・シルバー・ゴールド・プラチナの4段階に分けられており、それぞれ補助金額が異なります。

・プラチナ:220万円
・ゴールド:180万円
・シルバー:60万円
・ブロンズ:補助対象外

※参照:札幌市「札幌版次世代住宅補助制度」https://www.city.sapporo.jp/toshi/jutaku/10shien/zisedai/zisedaihojo.html#hojyotaisyojyutaku

再エネ省エネ機器導入補助金制度

※令和5年度(2023年度)の交付申請の受付は終了していますが、2024年4月上旬に2024年度の実施内容が公開予定とされています。利用を検討する場合には最新の情報を確認してください。

再生可能エネルギー機器や省エネルギー機器の導入を考えている札幌市の方に「機器導入費用の一部」を補助するのが「再エネ省エネ機器導入補助金制度」。2023年度は以下の要件を満たした方が補助対象者となっていました。

・札幌市民である・札幌市内に居住予定である方
・札幌市税を滞納していない方
・暴力団員や暴力団関係事業者ではない方
・申請者が居住する住宅・居住予定の住宅が札幌市内にあり、対象機器を自身で購入して設置する方
・札幌市エコエネクラブに入会している者(太陽光発電または、エネファーム(家庭用燃料電池)の補助を受ける場合)

対象の機器と補助金額は以下の通りです。

・太陽光発電…太陽光モジュールの出力の合計1kWあたり2万3千円(上限16万円)
・定置用蓄電池…蓄電池容量1kWhあたり2万円(上限8万円)
・エネファーム(家庭用燃料電池)…8万円
・地中熱ヒートポンプシステム…20万円
・ペレットストーブ…1台あたり5万円

※参照:札幌市「再エネ省エネ機器導入補助金制度」https://www.city.sapporo.jp/kankyo/energy/hojo/kiki.html

ZEHの補助金申請時の注意点

補助金の申請の際は、以下の点に注意が必要です。

・1つの建物に対して2つの制度を併用できない
※国・自治体などの財源の違いによっては併用できるケースもあるため、各事業のホームページや問い合わせして最新情報を確認してみましょう。
併用できない場合は、補助金額の高い制度を利用するようにしてください。

・募集期限が短い
※期限内であっても予算上限に達している場合には申請できないため、利用したい補助金制度の最新情報はこまめにチェックしておきましょう。

・対象となるのはZEHビルダー/プランナーによって設計・建築された住宅が多い
※登録事業者ではない会社と契約した場合、ZEH基準を満たす家を建てたとしても補助金は受け取れません。業者を選ぶ際はZEHビルダーもしくはプランナーであるかどうかを必ず確認しましょう。

補助金を活用したい場合は、これらの注意点を踏まえたうえで計画を立てるようにしましょう。

CATEGORY
TAG
一覧