注文住宅のキッチンはIHとガスどっちが良い?

IHとガスどっちが良い?両者のメリット・デメリット

注文住宅のキッチンを選ぶ際、IHとガスで悩む人は多いもの。結論からいえば、何を優先するかで選ぶべき選択肢は変わってきます。まずは、IHクッキングヒーターとガスコンロの特徴やメリット・デメリットを確認してみましょう。

注文住宅のキッチンにIHを採用するメリット

IHとは「Induction Heating(電磁誘導加熱)」の略称です。本体のトッププレートに埋め込まれた磁力線により電流を起こし、その反応で調理器具を発熱させて調理を行なう仕組みになっています。

IHの主なメリットは以下の通りです。

タイマーや自動調理などの機能が豊富

各種機能が豊富で、火力調整やタイマー設定を組み合わせた細かい火力制御ができるため、IHの便利さに慣れると「もうガスコンロには戻れない」という人も。また温度センサーで制御されているため、異常な高温状態になった際も自動で運転をストップしてくれます。こうした対策はガスコンロでも行なわれていますが、IHのほうが一歩進んでいる印象です。

火を使わないため火災のリスクが低い

IHは火を使わないため、火災の危険性や服に引火するといったリスクが低いのもメリットといえるでしょう。コンロから鍋をはずせば加熱が止まるため、消し忘れる心配もありません。

掃除が楽

トッププレートがフラットなため掃除がしやすく、強化ガラスになっているため傷がつきにくいという特長もあります。そもそも火を使わないため、調理の際に上昇気流が起きず、周辺が汚れにくいのも嬉しいポイントです。

環境にも優しい

IHは火を使わないため二酸化炭素が発生せず、空気も汚れません。

なお、IHには電圧が100Vと200Vの2種類あります。現在主流の200VのIHには、ガスを超えるほど高火力な機種も。一気に高温になるため、IHが苦手とされてきた炒め物も美味しく仕上がります。

注文住宅のキッチンにIHを採用するデメリット

一方で、IHのデメリットは以下の通りです。

IH対応の調理器具でないと使えない

ガスとは違い、IH対応の調理器具でないと使えません。標準的なIHは、金属製で鍋底が平らなIH対応の鍋・フライパンのみが使用可能。鉄鍋やステンレス鍋は基本的に使えますが、土鍋やガラス鍋はオールメタル対応のIHでないと使えないため注意が必要です。

炙り調理ができない

海苔を炙ったり餅を直焼きしたりといった炙り調理ができないのもIHのデメリットといえるでしょう。また、鍋が直接トッププレートに触れていないと加熱されないため、鍋ふり調理にも基本的には非対応です。最近では光センサーなどを活用した鍋ふり対応の機種もありますが、まだ数は多くありません。

複数のコンロを同時使用すると、最大火力が得られない場合がある

IHはガスコンロとは違い、複数のコンロを同時に使用すると最大火力が使えない場合もあります。3口すべてで最大火力を使用することはあまりないかもしれませんが、よく作る料理が問題なく作れそうかシミュレーションしておくとよいでしょう。

火傷の危険性がある

使用直後のIHはトッププレートが熱くなるため、誤って触ってしまうと火傷の危険性がある点にも注意しましょう。

IHに関しては、電磁波の発生を心配する人もいるかもしれません。しかし、現在のIHは国際基準で定められた安全基準を大幅に下回っており、健康に悪いという説は下火になっています。

※参照:一般財団法人 家電製品協会「平成 25 年度 家電製品から発せられる電磁波測定(10Hz~400kHz)調査」12ページ

停電の影響を受ける

電気を使う器具であるため、停電時には使えなくなってしまいます。

注文住宅のキッチンにガスを採用するメリット

ガスコンロは、フライパンや鍋を直火で加熱する仕組みです。最近では、五徳が外せて簡単に掃除ができるタイプや、センサー付きで安全性の高い機種も出てきています。
ガスコンロのメリットは以下の通りです。

複数のコンロを同時使用しても火力が落ちない

ガスコンロは、2口・3口と同時に使用しても火力が落ちず、強火で調理できるのが最大のメリットです。

炙り調理や鍋ふり調理ができる

海苔を炙ったり餅を焼いたりといった炙り調理や、鍋ふり調理ができるのもメリット。最近のIHには鍋ふり調理に対応した機種もありますが、まだまだ多くありません。鍋ふり調理をするならやはりガスが適しています。

大抵の調理器具が使える

IHの場合、IH対応の調理器具でないと使えませんが、ガスの場合は直火であるため、フライパンや鍋、中華鍋、土鍋など大抵の調理器具を使用できるというメリットもあります。調理器具を選ばないため、購入の際に表示を確認する手間もありません。

五徳が丈夫なため、天板が割れにくい

ガスコンロには、鍋をコンロに置くための五徳があります。五徳は掃除がしにくいものの頑丈に作られているため、鍋を強くふったり多少乱暴においたりしても、天板が割れることはほとんどありません。

停電時でも使える

電気が止まってしまった時も、ガス供給に問題が無ければ使えるものが多い点がメリットになります。

注文住宅のキッチンにガスを採用するデメリット

一方、デメリットは以下の通りです。

調理中・調理後に周辺の温度が上がる

火を使うため、とくに夏場は調理中・調理後にコンロ周辺が熱くなります。

周辺が汚れやすい

火を使うことにより、調理中にコンロ周辺で上昇気流が発生するため、揚げ物や焼き肉などの油が室内の遠くまで飛び散り、床などにぬめりが出やすいのもデメリットです。

火災の原因になることがある

使用する火が火災の原因になることもあります。高齢者や小さいお子さんがいらっしゃるご家庭では、事故の発生が心配な面もあるでしょう。またガスを使うため、ガス漏れが発生する危険性もあります。
しかし、最近ではSiセンサーという、温度制御・消火などの安全機能を搭載した製品が増えています。鍋の焦げ付きを防止してくれるほか、コンロの消し忘れ時や油の異常な加熱状態が発生した際には自動消火してくれるなどの機能があり、安全性は向上しているといえます。
また、機器の発達により、ガス漏れによる事故は現在ではほとんどありません。

掃除がしにくい

ガスコンロには五徳が取り外せて簡単に掃除できる機種も出てきていますが、IHに比べると凹凸があるため掃除がやや面倒です。些細なことではありますが、ガスコンロのデメリットの一つといえます。
このようにIHとガスはそれぞれ得意・不得意があるため、なにを優先するかでどちらを選ぶべきか選択肢は変わってくるといえるでしょう。

IHとガスの費用感を比較

IH・都市ガス・LPガスのコンロを1日1時間×3回使用した場合、それぞれの年間光熱費の目安は以下のようになります。
・IH:約28,470円
・都市ガス:約21,900円
・LPガス:約28,470円
※参照:TEPCO「従量電灯B 電力量料金 第2段階料金」
※参照:エネチェンジ「強火を中火に変えると?コンロのガス代の計算方法」

ここでは、それぞれのコンロを1時間使用したときの光熱費を、資料をもとにIH:約26円・都市ガス:約20円・LPガス約26円として計算しています。

年間光熱費は都市ガスがもっとも安く、その次がIH、LPガスはもっとも高いという結果になりました。

一般的には、このほかに電気・ガスの基本料金が毎月発生します。

なお、オール電化やオールガスの住宅にはどちらもそれぞれ割引料金が設定されるため、導入前よりも光熱費がお得になるケースが多いでしょう。

購入したキッチンがどれくらいの年数使用できるのかも気になるポイント。IHクッキングヒーターとガスコンロの耐用年数はメーカーにより異なりますが、一般的には以下のようになっています。
・IHクッキングヒーター:10年~15年(魚焼きグリルは7年~10年)
・ガスコンロ:7年~10年
※参照:マイナビおすすめナビ「IHクッキングヒーター(IHコンロ)の寿命は何年?耐用年数は?」
ガスコンロの耐用年数が7年~10年なのに対し、IHクッキングヒーターは10年~15年。IHクッキングヒーターのほうが長寿命であることになります。
ただしこれはヒーター部分の話で、魚焼きグリルの耐用年数は7年~10年が目安です。本体の寿命はIHのほうがガスコンロよりやや長いと考えておくとよいでしょう。

IHにはどんな種類がある?住宅に合った選び方のポイントとは

IHには設置タイプやコンロの口数、ヒーターの種類によっていくつかのバリエーションがあります。それぞれ解説しますので、IH選びの参考にしてみてください。

ポイント1:設置状況

IHには大きく分けて「ビルトイン」と「据え置き」の2種類があります。
ビルトインとは、キッチンのなかにIHクッキングヒーターが埋め込まれているタイプのこと。IHのトッププレートと本体、キッチンがフラットになっています。システムキッチンにはこのビルトインが多い傾向となっています。
据え置きとは、キッチンのコンロ台の上にIHクッキングヒーターを置くタイプのこと。ビルトインに比べると機能は少ないものの、価格は安い傾向にあります。
なお、ビルトインのIHクッキングヒーターには、トッププレートの幅が60cmのものと75cmのものがあります。IHクッキングヒーターの本体の幅は共通のため、トッププレートの幅が60cmであればキッチンの調理台スペースが広く確保でき、トッププレートの幅が75cmであれば天板の上に鍋を仮置きするスペースができるというメリットがあります。好みに合わせて選んでみてください。

ポイント2:料理時の状況・条件

IHクッキングヒーターにはコンロの口数が1口~3口まで用意されています。ビルトインタイプは手前に2つ・奥に1つの3口が主流。さまざまなメーカーで多くのグレード・機種が用意されているため、好みに合ったこだわりのキッチンに仕上げられます。
据え置きタイプは2口が主流。2口のタイプは3口タイプよりコンロがやや奥に配置されているため、調理中に鍋やフライパンの取手が引っかかりにくく、より安全性が高いとされています。
ビルトイン・据え置きともに1口タイプもあります。3口・2口と比べて機能は少ないものの、据え置きタイプなら手軽に導入できるのがメリット。とりあえずIHを試してみたい人にもおすすめです。

ポイント3:ヒーターの種類

IHクッキングヒーターには、通常のIHのほか、金属鍋ならIH非対応であっても全て使える「オールメタル対応」、ヒーター部分が直接発熱する「ラジエントヒーター」があります。ここでは、それぞれのヒーターの特徴やメリット・デメリットをまとめて確認していきましょう。
IHクッキングヒーターは磁力線により電流を起こし、その反応で鍋を加熱する仕組みです。熱効率がよく高火力が得られて加熱ムラが少ない点はメリットですが、IH対応の調理器具が必要な点、炙り調理ができない点はデメリットといえるでしょう。
オールメタル対応IHクッキングヒーターは、通常のIHで使用できない調理器具でも金属製なら加熱できる点がメリットです。ただし、銅やアルミの鍋では熱効率が悪く光熱費がかさむ点、耐熱ガラスや土鍋が使用できない点、通常のIHより本体が高額である点、IHと同様炙り調理ができない点がデメリットといえます。
ラジエントヒーターは渦巻き状のニクロム線が発熱して鍋を加熱するため、IH非対応の調理器具であっても、鍋底が平らであればすべて使用できるというメリットがあります。また、炙り調理が可能な点も魅力。しかし、IHより火力が弱く熱効率も悪いため光熱費がかかる、高温になるためプレートが焦げ付きやすい、やけどの危険性があるといったデメリットがあります。
ビルトインタイプのIHクッキングヒーターは、3口すべてがIHのもの、奥の1つだけがラジエントヒーターになっているものがあるため、IH非対応の調理器具を使いたい人や炙り調理がしたい人は、奥の1つがラジエントヒーターになっているものを選んでみてもよいかもしれません。

家庭で使われるガスは一般的に2種類

ガスコンロで使われるガスには大きく分けて「都市ガス」「LPガス」の2種類があります。それぞれの特徴とメリット・デメリットを確認しておきましょう。

都市ガス

都市ガスは、1970年代までは石炭ガスを、現在では液化天然ガス(LNG)を主な原料としています。液化天然ガス(LNG)の主成分はメタンです。

都市ガスのメリット

都市ガスは燃焼した際の二酸化炭素排出量が少なく、環境に優しいエネルギーです。天然ガスは空気より軽いため、万一漏れても天井付近に上昇し拡散しやすく、有害な一酸化炭素も含まないため安全性が高くなっており、LPガスより料金が安いため光熱費も抑えられます。

都市ガスのデメリット

都市ガスのガス管が引かれた住宅でないと使用できない点がデメリット。都市ガスを供給するために地下に導管を敷設するには莫大な費用がかかります。その費用を回収するために、都市ガスは人口の多い都市部を中心としてサービスを提供しており、利用できない地域も多いのが現状です。
また、都市ガスの主成分であるメタンはLPガスの主成分であるプロパン・ブタンと比較すると熱量が低く、火力が弱いというデメリットもあります。

LPガス

LPガスは液化石油ガス(LPG)を原料としており、主成分はプロパン・ブタンです。冷却したり圧力を加えたりすると液体になり、液体の状態では体積が250分の1になるというガスの性質を利用し、液体の状態でボンベに充填し家庭へ届けて使用します。

LPガスのメリット

ガス事業者が個別に家庭へボンベを届けるため、都市ガスが設置されていない地域でも使える点、災害時にも復旧が早い点、また都市ガスより熱量が高く火力が強い点がメリットです。

LPガスのデメリット

都市ガスと比較するとLPガスの料金は高価。二酸化炭素排出量が多く、環境負荷が高い点もデメリットといえるでしょう。

ランニングコストと利便性のために、IH or ガスの選択は慎重に!

IHとガスはそれぞれ特徴が異なるため、新築の注文住宅ではどのキッチンを選べばよいのか悩むところでしょう。
ランニングコストに関しては、IHと都市ガスはほぼ同等。ただし、ガスはどの時間に使用しても料金が一律なのに対し、電気は契約内容によっては深夜・早朝の時間帯で料金が安く、日中の時間帯で料金が高いタイプも存在するため、事前に料金プランを確認しておくと安心です。とはいえ、料理で加熱をする時間は実際にはかなり限られるため、光熱費については参考程度に考えるとよいでしょう。
「これまでガスコンロを使用してきたけれど、新築の注文住宅ではIHを検討している」という人は、まず実際にIHを使ってみてはいかがでしょうか。逆の場合も同様です。後々IHとガスを交換するとなると費用がかかるため、迷うようであれば市販の卓上コンロで使い勝手を試してみるとよいでしょう。

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